第4回 転職透明化らぼ-技術ブランディング編 は個人・組織の技術ブランディングに必要なことが詰まった最高のイベントだった
現在私自身ブログに力を入れていて,技術ブランディングとして自分のブログをどのように活用すれば良いかのヒントが得られるかもと思い,「転職透明化らぼ」に参加しました.
当日の様子はこちら togetter.com
メディアから見た技術ブランディングに効くコンテンツ 〜企業編・個人編〜 @kondoyuko
- 本題に入る前に「ゆうこりん」と呼んでもらうコールアンドレスポンスは参加者と距離を縮めるためにやっている
- エンジニアが触れるメディアは書籍,商業Webメディア,オウンドメディア,ブログなど幅広い
- アウトプットのストレッチ目標として商業誌での執筆を目指すのも良いかも
- ○万円のセミナーを担当できるエンジニアはステータスが高い印象
- ブログ・スライドがバズったことによる登壇依頼は普通にある
CodeZine 編集部 副編集長のゆうこりんさんの発表.わかりやすい話し方と復習しやすいスライド構成が印象的でした.今回のイベントで 18 回目の登壇であることにも驚きました.
私自身,メディア側がエンジニアのどのようなアウトプットに注目しているのかを知るのが初めてで,今回の発表を通して技術カンファレンスの登壇依頼や書籍・雑誌・Webメディアの執筆やインタビュー依頼がどのような流れで進められているのか,どんなマインドが必要なのかを知ることができる発表でした.
技術ブランディングやっていきの会社が考えるフェーズ別戦略 @ysk_118
- 技術ブランディングをなぜやるのか・なぜやりたいのかを考える
- 技術ブランディングはブログだけではなく,登壇・コミュニティへの還元・ OSS (プロダクトから作られる OSS )など様々
- 事業活動から OSS を作っていく気持ちは大事!
- エンジニアブログは「個人的な記録」ではなく,ブランディングを意識しよう!
- 若手のエンジニアは自信が無い内容では婉曲的な表現になりがちなため,ちゃんとキャッチアップをして自信を持って「です」で言い切ろう
- エンジニアブログへの記事の投稿を通して知見が高まると登壇の後押しができる
- 1on1 などで各メンバーに「登壇してみない?」とタイミングを見て提案している
- 社内の「当たり前」にどうやって気づいて吸い上げていくのかが大事
「これから技術ブランディングをするぞ!」という意思決定をした企業がどのように技術ブランディングをしていけば良いのかのヒントが得られる内容でした.
特にエンジニアブログの運用方法についてや技術ブランディングをどのように継続していくかについては目からウロコでした.技術ブランディングを進めているけど,色々悩みがある企業に是非見てほしいと思いました.
プレイヤー目線の技術ブランディング @mottox2
- 今年で 4 冊の技術同人誌を出している
- 個人の技術ブランディングは「何ができる人なのかを発信し,対象に認知してもらうこと」が達成しているかが条件と言っても良さそう
- 「○○といえばこの人!」など
- 「対象の人」は誰なのか?を考える
- 特にフリーランスエンジニアの場合は「人事にも伝わる」ではなく,「現場のエンジニアに見てもらえる」発信が大事
- 「フリーランスエンジニアに憧れる」って言う人がよくいるけど,なること自体は役所で手続きすると 30 分くらいでなれるので,肩書きではなく「何をやってきたのか」というのが重要
- まずは,「自分の活動透明化」をはじめよう
「もっともーっとたけもっと」さんの発表です.「ゆうこりん」さんの時のようなコールアンドレスポンスで始まりました.差別化できる個人の技術ブランディングに必要なマインドや発信方法がわかる発表でした.
フリーランスエンジニアは技術ブランディングの戦略次第で仕事が取れるかどうかが決まるという印象もあり,より説得力がありました.個人の技術ブランディングはフリーランスエンジニアに関わらず,企業に属しているエンジニアにも重要で,個人の技術ブランディングが集合したものが組織の技術ブランディングに繋がっていくのだと感じました.
パネルディスカッション
最後は,@jumpei_ikegami と登壇者の皆さんによるパネルディスカッションでした.メモできた内容をまとめていきます.
技術ブランディングの担当は誰 or どの部門が担当しているのか?
- エンジニアチーム全員
- チームの中での旗振り役は重要
- CTO 室やエンジニアの中で技術広報の役割を持った人が担当している
どうやってチームメンバーの協力を仰げば良いのか?(ブログの記事投稿など)
- ブログの場合は当番を決めたり,PV ・はてぶ数による表彰制度などの仕組みを作る
- 「バズるとスゲー!!」みたいな雰囲気を作る.
- インドアな人は上手くそそのかして,カンファレンスや勉強会など色々な所に連れて行くようなステップを踏んでいく
- ブログを書いてもらう → 登壇してみない?というようにそそのかし,自己肯定感をくすぐっていく
ブランディングする自身がありません.どうやって自信をつけていますか?
- とにかく最初の一歩を踏み出そう
- 技術ブランディングに力を入れている企業に潜り込むのが良い
- 仕事で学んでいく
SIer における自社の技術ブランディングのやり方は?
- お客様の事例を直接出すのは難しいため,一般化が重要
- 幅広い案件を通して得たノウハウを出していこう
技術ブランディングの中で最も効果を出しているものは?
- ブログ
- 面接で求職者に「ブログの記事に興味を持ったのがきっかけでエントリーしました」とよく言われる
- 広く知られるという観点では技術同人誌
- 仕事獲得の効果を出したのはやはり仕事
企業はブログやポートフォリオをどこまで見ているの?
- めちゃくちゃ見る
- 見ることができる資料は全部見る.
- ブログやポートフォリオはその人が過去から積み上げてきたストーリーそのもので,過去から現在までくまなく見ていくことでその人のストーリーをチェックしている
実務経験は無くても技術ブランディングの対象になるのか
- 十分対象になる
- 新しい分野の獲得をするために必要
- 例として独学で自作のライブラリを作っている
Twitter に技術以外のことをどれくらいツイートして良いのか
- 特別気にはしないが強いていうなら,誰かをディスるツイートは印象が良くない
会社のブランドが広がっている指標とは?
- 定性的なものになるため,定量的には測れない
- 測るとしたら他者へ転職した元同僚にカンファレンスなどで会った時に,現在の自社がの印象についてチェックしている
- 技術ブログは「ただバズれば良い」に走らないようにするため, PV 数を取ることだけを目的にしていない
広く使われている技術はどういった差別化をしているのか?
- ライブラリやツールをまっさらな状態から導入するよりも,導入するハードルが高い環境でどのように試行錯誤したかの経験は差別化の一つになる
まとめと所感
「転職透明化らぼ」に参加しました.今回のテーマは転職するかしないか関係なく,これからブログを始める人やどうやって技術ブランディングをやっていくのか悩んでいる人にピッタリなイベントでした.
私の場合,好きな技術でのブログの記事や登壇の量をもっと増やしていこうという気持ちになりました.また,自社のエンジニアブログで持っている課題についての提案が何個か思いつくことが出来ました.
会場を出る前に,イベントで使用された参加者のネームプレートがとても素敵でどうやって作ったのかをスタッフの方に聞いたところ,「参加者の名は。」というアプリを教えて頂けたのも大きな収穫でした!! 口頭で教えて頂いたので最初は「参加者の縄」って名前でググってしばらくヒットしなくて焦りましたが何とか見つけることが出来ました
yoshiko.hatenablog.jp www.moongift.jp
登壇者・参加者の皆さん,スポンサーの皆さんありがとうございました!